2024/03/24 09:31:32
定額減税 Q&A
国税庁はこのほど、制度の詳細をできる限り早急に公表することとした昨年末の閣議決定を踏まえて、「令和6年分所得税の定額減税Q&A」を取りまとめて公表しました。
Q&Aは全59問。「定額減税の概要」「適用対象者」から始まり、本年6月の給与所得者の対象となる「基準日在職者」「月次減税額」、年末調整で精算する際の「年調減税額」に加え、源泉徴収義務者の便宜を図るため、法定化される書類ではないが、給与所得者の「各人別控除事績簿」を今回、新たに作成したことも明らかにしています。
所得税の定額減税は、令和6年分の所得税に係る合計所得金額が1,805万円以下の人を対象に、納税者本人は3万円、同一生計配偶者又は扶養親族も1人につき3万円を合わせて、主たる給与の所得税額から控除する制度です。いずれも居住者に限られます。給与所得者に対しては、令和6年6月1日以後最初に支払を受ける給与等に係る源泉徴収税額から控除し、控除しきれない場合は翌月以降の給与等から控除しますが、「Q&A」ではこれらを「月次減税額」と定義しています。その後の配偶者や扶養親族等の人数変更による精算は月次減税額では行わず、年末調整で行うことから「年調減税額」の算定についても解説しています。
また、令和6年分の合計所得金額で判定するため、年収2,000万円超の所得制限が見込まれるケースでも、月次減税の対象とする点には注意したいところです。
従業員の同一生計配偶者や扶養親族について源泉徴収義務者は、年始等に提出された扶養控除等申告書に基づき把握すればよいので、改めて提出を求める必要はありません。6月に月次減税を実施した後の扶養親族の人数の変更は、月次減税額の増減ではなく、年末調整や確定申告で調整することになることも明記されました。
個人事業や中小零細企業は、大変な事務負担を課されることになりそうです。
税務署による事前説明会の日程は、HPで公表されていますが、周知に至っていないと思います。所得税の確定申告の期限終了後、税務署や地方自治体では、事後の事務処理に追われています。我国では多数を占める3月決算法人は、5月末まで申告処理で大忙しです。源泉所得税などの国民に身近な税務手続きは、国民の充分な理解を得る時間をもって行う必要があると思います。このような複雑な手続きを短期間で零細事業担当者(高齢者多数)に理解せよというのでしょうか?
2024/03/23 09:58:09
USCPAのライセンス登録
この度、弊事務所の所長 貞本 洋一が、USCPA(米国公認会計士)のライセンス登録をアメリカ合衆国ワシントン州の公認会計士委員会で行いました。国際的な視点から皆様のお役にたてるように、仕事をしていきたいと思っております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
2024/01/27 18:11:53
能登半島地震の石川県・富山県全域で申告納付期限延長
国税庁はこのほど、令和6年能登半島地震の発生を踏まえ、石川県や富山県を対象に国税に関する申告や申請、納付等の期限を延長する告示「石川県及び富山県における国税に関する申告期限等の延長について」を発出しました(国税庁告示1号)。いわゆる地域指定による申告期限の延長措置ですが、令和6年1月1日以降に期限が到来する国税が対象です。
告示によると、同庁長官は石川県と富山県の2県の全域を地域指定して、国税に関する申告や申請、請求、届出その他書類の提出、納付又は徴収に関する期限について、令和6年1月1日以降に到来するものは別途、国税庁告示で定める期日まで延長します。延長する期日は震災からの復旧状況なども踏まえて、後日、改めて告示されることになります。
また、地域指定されていない新潟県などでも、所轄税務署長が、今回の地震災害により、申告、申請、納付等をその期限までに行うことができないと認めるときは、納税者の申請に基づいて、期日を指定して期限の延長を行います(国税通則法施行令3条3項)。自動的に申告等の期限が延長される石川県や富山県の納税者との違いは、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限の延長を受けられる点です(個別指定)。さらに、毎月10日の源泉所得税・復興特別所得税の納付については、「災害による申告、納付等の期限延長申請」を受ける手続があり、同庁ではこの手続は期限が経過した後でも行うことができるので、「被災の状況相談ください」と呼び掛けています。
一日も早い地震の鎮静化と被災された皆様が通常の生活に戻られることを心より祈念いたします。
2023/12/18 18:53:03
国税庁がインボイス制度開始後の注意喚起
本年10月1日のインボイス制度開始後も事業者からの照会は絶えません。国税庁はこのほど「インボイス制度開始後において特に留意しいただきたい事項」を更新して公表しました。
例えば、「インボイスの適正性の確認」として、売手から受領したインボイスについて、登録番号が適正なものか、取引の都度確認する必要があるのかとの照会に、インボイスの番号が有効かどうかについては、事業者において確認する必要はありますが、必ずしも取引の都度確認する必要はなく、取引先の規模や関係性、取引の継続性などを踏まえ、判断することになると説明しています。インボイス公表サイトでの検索結果と、インボイスに記載された名称(屋号)が異なる場合はどうすればいいのかに対しては、公表サイトは、取引先から受領した請求書等に記載されている番号が「登録番号」として取引時点において有効なものかを確認するために利用するものであり、その有効性が確認できれば、一義的には正しいインボイスとして取り扱って差し支えないとしています。
「クレジットカード利用の場合」では、クレジットカード利用明細書は、一般的にインボイス記載事項を満たす書類には該当しないため、その保存のみで仕入税額控除はできないとしつつ、例えば、少額特例の対象となる取引や、公共交通機関特例、出張旅費等特例など、インボイス保存不要で仕入税額控除が可能となる特例の対象となる取引については、カード利用明細書等に基づいて仕入税額控除に係る処理をしても問題ないとしています。
インボイス制度の適用は、実務では、かなりの事務負担となっています。そのために、人手、お金、時間もかかります。さらに、来年1月から電子帳簿保存法の本格適用が始まります。納税者のストレスはたまるばかりです。
2023/11/23 14:09:23
電子決済手段の会計処理
企業会計基準委員会(ASBJ)は11月14日、実務対応報告である「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い」等を正式決定しました。8月4日まで意見募集していた公開草案からの内容面での大きな変更はありません。
今回の実務対応報告では、電子決済手段を取得したときの会計処理は、その受渡日に、電子決済手段の券面額に基づく価額をもって電子決済手段を資産として計上し、電子決済手段の取得価額と電子決済手段の券面額に基づく価額との間に差額がある場合、当該差額を当期の損益として処理することとされており、適用時期は実務対応報告公表日以後とされています。また、同時に改正された「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」では、特定の電子決済手段、すなわち、資金決済法2条5項1号から3号に規定される電子決済手段を現金に含める見直しが行われています。
なお、公開草案には、実務対応報告の適用範囲に含まれない外国電子決済手段や信託の受託者の会計処理などについて、取扱いを明確化すべきとのコメントが寄せられていましたが、今後の電子決済手段の取引の発展や会計実務の状況により、実務対応報告において定めのない事項に対して別途の対応を図ることの要望が市場関係者により企業会計基準委員会に提起された場合には、必要に応じて対応を図るか判断するとしています。
令和6年1月から電子帳簿保存法の本格的適用が開始されますが、電子による請求書や領収書などのやりとりが、加速する可能性があります。その前から電子決算による取引が利用され、社会全体がIT化されつつあります。事業にかかわる全ての取引が電子決済されれば、消費税の申告もなくなるのでしょう。