医療費控除の手続き
国税庁は、平成29年分所得税の確定申告から適用される医療費控除の明細書添付に当たっての質疑応答を「医療費控除に関する手続について(Q&A)」にまとめて公表しました。
医療費控除については、セルフメディケーション税制の導入に伴う適用者数の増加に備え、領収書の添付又は提示から、領収書に基づいて必要事項を記載した医療費控除の明細書を申告書に添付する方法に改められました(質疑応答の問1)。ただし、経過措置があり、平成29年分から平成31年分までの3年間は、従来どおり領収書の添付等でも構いません。医療費の一部は明細書、残りは領収書という選択はできません(問2)。明細書の記載方法は問3。「医療を受けた方の氏名」や「病院・薬局などの支払先の名称」ごとにまとめて記載できます。
「おむつ使用証明書」などの証明書添付も簡略化されます。問4では、寝たきりの人のおむつ代について医療費控除を受ける例を挙げ、医師が発行した「おむつ使用証明書」などを添付等する必要がある場合は、(1)証明年月日、(2)証明書の名称及び(3)証明者の名称(医療機関名等)――を明細書の欄外余白に記載すれば、添付等を省略できます。
明細書以外にも、「医療費のお知らせ」、いわゆる医療費通知を添付等する場合も領収書の添付等が不要となります(問5)。必要となるのは、(1)被保険者等の氏名、(2)療養を受けた年月、(3)療養を受けた者、(4)療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称、(5)被保険者等が支払った医療費の額、(6)保険者等の名称――の6項目を記載する医療費通知のみです。
問6以降にも医療費通知の取扱いなど、実務上重要な質疑が続いています。熟読が肝要です。
今までの手続きの方が、シンプルでわかりやすかったと思います。慣れれば簡単なのでしょうか。
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